施設整備・建築設計

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東京都内に既存の社会福祉法人があります(特養82床)。同法人が施設老朽化(築40年以上)のため、別の敷地に新たに建て替えを検討されています。その場合、都の許可申請手続はどのようになるのでしょうか。また、補助金についてはどのような制度で受けられるのでしょうか。
弊社は既存の法人様で未だ建て替えの経験がありませんので、もしアドバイスいただければ幸いです。

老朽化による既存枠内の近隣地への建て替えであり、「改築」に該当するものと思われます。
開設時期からみて、ユニット型個室への転換等もなされていないものと推測されます。都知事(都・福祉保健局)への事業実績報告が出され、適正な運営がなされていることが前提で、そのポイントは、経営基盤の整備への取り組みの4点です。
(1)体制整備:理事会、サービスのマニュアル化等
(2)健康管理:感染症等への対応
(3)地域福祉貢献:ボランティア育成、地域住民対策
(4)退所時支援:退所カウンセリング、在宅復帰等

都への許可申請手続きは、まず該当市区の福祉課に事前相談して、条件等を協議することになりますが、当該社会福祉法人以外の者(コンサルタント、設計事務所等)からの協議は受け付けられませんので注意が必要です。
申請書類は、そこで交付されます。
補助金については、様々な都独自の規制や加算(例:防災拠点型スペース等)もあり、市区の担当者と相談されるべきです。

蛇足ですが、社会福祉法人を巻き込んだ地域包括ケアシステムの構築が地域医療構想の中で推進されようとしています。入所サービスのほかに、特養の有する資源やノウハウを、その地域で有効に活用する併設サービス(生活支援・訪問・通所サービス)も担当官から求められると思いますので、コンサルタントとして支援すべきでしょう。

回答日 【2015.6.15】

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