診療(介護)報酬

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DPCデータの紹介率を分析しているのですが、DPCに報告されている紹介率は純粋に診療情報提供書の数であって、救急搬送などは含まない(地域医療支援病院などは救急も含めて計算しますが)、また、自施設の同系列のクリニックなどからの紹介はたとえ情報提供書があっても紹介率の計算には入れないと理解しています。
ある大学病院分院は紹介率が5%と非常に低く、600床以上という規模や、患者数、診療実績なども踏まえると、この数字は解せません。同程度の規模の病院で、この施設のように紹介率が異常に低い施設は存在するのですが、その理由にはどのようなことが考えられるでしょうか?

DPCに報告されている紹介率(他院よりの紹介の有無)については、入院経路が「家庭からの入院」「他の病院・診療所の病棟からの転院」「介護施設・福祉施設に入所中」の患者の紹介の有無になります。
その他の入院経路の区分として、「院内の他病棟からの転棟」「院内で出生」「その他」があり、紹介率が低いということはこれらの件数が多いという可能性もありますが、当該病院についてはあまり影響がないと想像されます。そうなると、他の「自院の外来からの入院」「予定・救急医療入院」「救急車による搬送」等の占める割合が大きく、他院よりの紹介件数の割合が低くなっていると考えられます。
当該病院については平成28年度データをみると、「救急車による搬送:119.5件」、「救急医療入院:277.7件」であり、病床数が倍近くある本院に近い救急件数を受け入れており、その影響が大きいのではないかと想定されます。
また、他院についても、病床数に対して救急件数が多い施設などは、他院よりの紹介件数の割合が低くなっているケースが往々にして見られます。

回答日【2018.9.25】

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