医療IT・個人情報
-
カルテ記載漏れによる診療報酬算定漏れを防止するための運用に関する質問です。
たとえば特定薬剤治療管理料では、薬剤の血中濃度と治療計画の要点をカルテに記載することが条件となっていますが、その記載漏れを防ぐような電子カルテ上の仕組み、あるいはシステム上ではなく人的・物的な運用の工夫などの例があれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 -
診療報酬の算定漏れではなく、カルテ記載漏れ対策ということであると思いますが、こればかりはカルテを記載(入力)する医師の意識が大前提であることは言うまでもありません。
電子カルテであれば、メーカーによるかと思いますが、特定薬剤治療管理料等を入力したときに血中濃度等の記載を促すアラートを出すなどが考えられます。あるいはテンプレート機能を活用することによって、特定薬剤治療管理料等を入力すると同時に記載する画面が開くようなイメージも考えられます。紙カルテであれば、ハンコを活用するのが一般的ですが、これも医師本人が忘れてしまっては何の解決にもなりません。
結果として、古典的ではありますが、医療事務員も含めての多重チェックを行うのが一番確実な方法ということになります。つまり会計の際に、特定薬剤治療管理料等が入力されている場合には、医療事務員がカルテの記載内容を同時にチェックするといったような手法です。システム上で自動記載ということも不可能ではありませんが、仮にそのような機能を実装した場合、厚生局の監査に確実に引っかかります。医師の診断等が反映されないものは認められないためです。最近の厚生局の集団的個別指導などでは、コンピュータの自動入力に関してかなり重点を置いて指導していますので、繰り返しになりますが、古典的な手法に頼らざるを得ないのが現状です。
回答日【2013.6.20】