人事管理
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歯科医院の内部マーケティングの強化対策について教えてください
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歯科医院では、「マーケティング」という言葉をよく耳にするようになりました。 マーケティングには、外部に対しての広告宣伝などの「エクスターナルマーケティング」のほかに、 院内に対しての教育研修やマニュアル作りなどの「インターナルマーケティング」、 そして、患者さんと医療者のコミュニケーションを改善するための機転気配りの向上対策などの 「インタラクティブマーケティング」の3つがあります。 しかし、インターナルマーケティングとインタラクティブマーケティングが不十分な医院が多いようです。 歯科医院はサービス業ですので、外部に対するマーケティングと内部に対するマーケティングでは内部に対する方が、 重要度が高いといえます。
1.インターナルマーケティングを強化する対策
まず教育研修です。マクドナルドのマニュアルは有名です。 手の洗い方や笑顔の方法だけでなく、何時に本部との連携のパソコンを開いて在庫と売上を管理する、 何時になるとサブマネージャーが売り場に立つ、など細かくきめられています。 ですからお客様を待たせず、平均30秒以内に笑顔で商品を出すことができるのです。
また、ディズニーランドでは、アルバイトやパートタイマーが大部分です。 彼らを短期間で戦力化するために、MAGICという5段階の教育システムを採用しています。 インストラクターがそれぞれのクルーのランクに応じた教育研修をおこない、 マスターしたものだけが次のランクにあたり、お客様=ゲストに対してやや難易度の高い仕事をすることができるのです。 これはそのクルーのステータスになります。例えば、駐車場の誘導係にも、 制服だけでなく、セリフと振り付けが与えられているのです。 これがディズニーランドの高度な顧客対応を可能にしているのです。2.インタラクティブマーケティングを強化する対策
インタラクティブマーケティングとは、機転気配りのマーケティングです。 つまり、患者さんとの対応にあたっての個人のセンスに負うところが大きくなります。 例えば、敬語をつかう場合でも、 入りたての歯科衛生士は「お名前さまは鈴木さまですね」など奇妙な敬語を使いがちです。 このため、インターナルマーケティングできちんとした接遇訓練を行い、 マニュアルを与えておく必要がありますが、そのうえで、機転気配りを向上させる訓練を行うのです。 これはロールプレイが基本になります。最近は、自費治療を増やし、 また患者さまの満足度を高めるために歯科カウンセラーの重要性が高まっています。 これを養成するにも、ロールプレイによる繰り返しが有効なのです。歯科医院では、外部へのエクスターナルマーケティングと同じか、 それ以上の比重でインターナルマーケティングやインタラクティブマーケティングの強化対策を行う必要があります。 例えば、外部にお渡しするパンフレットや説明資料はすべての従業員が必ず目を通し、理解しておくことは基本です。 患者さんから質問されそうな内容についても具体的な回答例を決めておきます。 さらに、患者さんへの自費の説明なども、シナリオや資料をつくって練習しておきましょう。