医療IT・個人情報

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入院中に亡くなられた患者の親族からカルテ開示の請求を受けた場合、どの範囲の親族まで請求を受け付ければよいのか、との質問を得意先から受けています。
法的な観点(個人情報保護法や診療情報の提供等に関する指針)による見解と、前例等があれば教えていただきたく、よろしくお願いいたします。

医療機関が、開示請求に応じなければならない「親族」の具体的内容は、患者の配偶者、子、父母およびこれに準ずる者(これらの者に法定代理人がいる場合の法定代理人を含む)となります(「診療情報の提供等に関する指針の策定について〔医師法〕」平成15年9月12日医政発第0912001号)。
また、日本医師会「診療情報の提供に関する指針(第2版)」(平成14年10月)5-1bでは、開示請求権者は「患者の法定相続人に限る」としています。配偶者は常に法定相続人ですが、父母は、子がいる場合には法定相続人ではありません。
なお、これらの者に診療情報を提供する場合でも、患者本人の生前の意思、名誉等を十分に尊重することが必要、とされています。ちなみに個人情報保護法は、生存する個人の情報の取り扱いを規律するものですので、今回は考慮の対象外となります。
公刊されている情報の中で、本件と事実関係を一にする裁判例は見出すことはできませんでした。

回答日【2023.1.25】

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